この記事は 3 分で読めます
【初学者向け】監査とは?目的と分類を解説します
企業においては、その活動を監督・調査してもらうことが大変重要な意味を持ちます。
今回は監査について、その目的や重要性、分類について解説します。
目次
監査とは、組織の経営活動などが法律などの基準に照らして問題がないかを確認すること
監査とは、民間企業や行政機関などの組織の経営・運営が、法律などの基準に照らして適切に行われているかを確認することです。確認に加え、監査の有効性などを利害関係者に公表・保証する活動も含めて監査と呼ぶこともあります。
レビューとの違い
監査と混同される用語にレビューがありますが、レビューは社内の資料や社員への質疑応答によって決算書の内容を確認することです。一方、監査では企業外部の情報も用いて、決算書が適切かどうかを判断します。
よって、監査の方が結果の信憑性が高くなりますが、その分必要な時間と費用は大きくなります。
監査の目的は、出資者からの信用を確保すること
特に民間企業にとって、監査は、出資者からの信用を確保するために必要なものです。
一般に、株主や債権者などの出資者は、「資金を正しく運用できているか」「利益は順調にあげられているか」といったことを決算書から判断します。その際に、決算書に誤りがあっては、自社を信頼して出資してくれた人を裏切ってしまうことになります。
そこで、監査によって決算書をチェックしてもらい、その内容に誤りがないことを保証してもらうことで、出資者からの信頼に応える必要があります。言い換えれば、企業は出資者に対して監査を受ける責任を負っているということです。
監査を受けないとどうなる?
監査を受けなかった場合や不正があった場合には、決算書に対して何の保証もしないという「意見不表明」や、決算書の内容が不適切であるとする「不適正意見」という結果が出されます。
企業活動の適正さを調査する監査においてこのような結果が出れば、出資者などからの信用を失ってしまうことは免れません。
監査の主体による分類【外部監査・監査役監査・内部監査】
外部監査とは、公認会計士または監査法人による監査のこと
外部監査とは、企業外部の公認会計士、または監査法人による監査のことを指します。株主総会において公認会計士か監査法人から監査人が選任され、決算書に関する会計監査が実施されます。
会社法においては、資本金が5億円以上または負債総額が200億円以上の大会社には外部監査が義務付けられています。また、金融商品取引法においては、上場企業などに外部監査が義務付けられています。
監査法人については、次の記事も参考にしてみてください。
監査役監査とは、監査役が取締役の職務執行を監査すること
監査役監査とは、企業の役員である監査役が、取締役の職務執行を監督・調査することです。監査役は株主総会で選任され、基本的には会計監査と業務監査の両方を行います。
監査役は、取締役の職務の監査だけでなく、取締役の不当な行為を防ぐことも職務としています。そのため、監査役には株主総会・取締役会への監査結果の報告、取締役の不正行為の差し止め請求などの権限が与えられています。
監査役については、次の記事も参考にしてみてください。
内部監査とは、組織内部の人間が行う監査のこと
内部監査とは、組織内部で選任された監査人による監査のことです。法律に定められたものではなく、組織が自主的に行うものです。
会計監査に加え、業務効率の改善を目的として業務監査を行うこともあります。
内部監査については、次の記事も参考にしてみてください。
監査の内容による分類【会計監査・業務監査】
会計監査とは、決算書が適切に作成されているかを確認すること
会計監査とは、決算書が会計基準に照らして適切に作成されているかを確認することです。出資者などからの信用確保という目的のためには、最も重要となります。
会計監査については、次の記事も参考にしてみてください。
業務監査とは、業務活動や組織・制度に関する監査のこと
業務監査とは、企業の業務活動や組織・制度に対する監査のことを指します。購買や生産、物流・販売などの、会計以外の業務活動に対する調査が行われます。
いかがでしたか?
監査は、企業が出資者からの信頼を確保するために重要な役割を担っています。
監査の主体や内容によっていくつかの種類が存在するため、この記事を参考にして押さえておきましょう。
まずはこれだけ。新規開拓営業を始める時の心得
無料でダウンロードするために
以下のフォーム項目にご入力くださいませ。