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TPOSとは?顧客目線を理解するための切り口について解説します

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TPOSというフレームワークをご存知ですか?
「時・場所・場合」を意味するTPOを聞いたことのある人は多いかと思いますが、ビジネスシーンではTPOSが活用されています。

今回は、このTPOSについて解説します。

TPOSとは、顧客の目線を理解するための切り口のひとつ

TPOSとは、顧客の目線を理解するための切り口となるフレームワークで、Time(時),Place(場所),Occasion(場合),life Style(生活様式)の4つの頭文字を取ったものです。
顧客が商品やサービスを利用する場面を想定し、営業・販売などの活動に反映させるために活用されます。

【TPOSの具体例:化粧品の場合】

  • Time:朝、出掛ける前に
  • Place:自宅で
  • Occasion:お洒落するために、またはマナーとして
  • life Style:10代後半〜の大学生、社会人など

営業においては、顧客目線の理解が重要

営業においては、顧客の目線を理解し、顧客が欲しくなるような商品・サービスを売り込む必要があります。顧客目線を理解できていない場合、不要に感じられているものを押し付けるだけの営業になってしまい、相手からは迷惑に思われてしまいます。

顧客目線を理解できていない営業の例とは、次のようなものです。

  • 「売れている」「人気である」ことをアピールする
    顧客は、基本的には「売れている」からではなく「自分が欲しいから、役に立つから」という動機で商品を購入します。そのため、商品自体の価値をアピールするだけでは、営業としては不十分です。
    「売れている」「人気である」といった要素は、あと一歩購入に踏み切れない顧客を後押しするためのものです。
  • 自分の経験ばかりアピールする
    「私はこれを使って成功しました」といったアピールも、顧客にとっては無関係な情報です。自分の体験談や経験などは、商品に説得力を持たせるための補助的な要素にすぎません。
    営業活動では、自分ではなく相手を主体にして話をする必要があります。

TPOSを理解すれば、このような営業に陥ることを防げます。顧客の目線に立って商品の魅力をアピールすることができれば、顧客は購入を検討してくれるはずです

TPOSの各要素を理解することで、商品・サービスの使用場面を想像できる

Time(いつ)

「いつ商品やサービスを利用するのか」を指します。朝なのか、夜なのかといった時間帯に加えて、生活の中での使用頻度も含みます。

例えば、寝具であれば「夜から朝にかけての就寝時、毎日」となりますし、扇風機であれば「夏の間、暑いと感じたとき」となります。

Place(どこで)

「商品やサービスをどこで利用するか」を指します。屋内・屋外や自宅、会社といった具体的な利用場所をイメージしなければなりません。可能なら、「家の中でもリビングなのか、寝室なのか」といったようにより詳細に検討するとよいでしょう。

例えば、ゲーム機なら「自宅のリビングや自室」、スーツなら「オフィスや冠婚葬祭の場」となります。

Occasion(どんな場合に)

「どのような状況で利用するのか」「何を目的に利用するのか」を指します。顧客の動機という観点から、商品・サービスの用途や利用場面をイメージしましょう。

例えば、タブレット端末なら「動画や電子書籍の閲覧のため」、カメラなら「旅行のため、SNS用の写真を撮るため」といったものが考えられます。

life Style(どんな人が)

「どんな生活をしている人が利用するのか」を指します。職業や性別、年齢といった要素から、顧客としてどのような人が想定されているかを考えなければなりません。

例えば、調理器具であれば「家族の分の夕食を準備する主婦」などが、ノートPCであれば「大学の入学準備をしている学生」「仕事のためにPCが必要な社会人」などが想定されます。

顧客目線を理解するには、4C分析も役に立つ

顧客目線を理解するため切り口としては、TPOSの他に4C分析があります。4C分析とは、顧客の目線を4つの要素に分類・具体化するためのフレームワークです。
TPOSは、「顧客が商品を購入した後」の目線を理解するためのフレームワークであるのに対し、4C分析は「顧客が商品を購入する前から購入した後まで」の目線を理解するためのものです。

4C分析では、次の4つの要素を用いて顧客目線を分析します。

  • Customer Value(顧客価値)
    品質やブランド価値など、顧客が商品にどのような価値を求めているか
  • Convenience(利便性)
    商品を手に入れるためにどのくらいの手間がかかるか
  • Communication(コミュニケーション)
    広告・宣伝が顧客に対して有益なものとなっているか
  • Cost(顧客コスト)
    商品に対してどのくらいの対価を支払えるか

4C分析については、次の記事も参考にしてみてください。

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まとめ

いかがでしたか?

TPOSを意識することで、顧客の目線を理解した営業活動が可能になります。

この記事を参考に、TPOSの各要素について押さえておきましょう。

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