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「現場力」とは?社員が主体的に課題解決を行う力を高める方法を解説
「現場力」という言葉を聞いたことはありますか?
業種によって必要とされる現場力は異なりますが、いずれも組織のパフォーマンスを高めるために必要な力です。
今回は現場力の意味や、現場力を高める方法を解説します。
目次
現場力とは、現場の社員が主体的に課題解決を行う力のこと
現場力とは、現場で働く社員が、主体的に課題を発見・解決する力のことをいいます。これは、特に製造業などにおいて用いられてきた言葉です。工程の中で細かなトラブルが発生しやすい製造業では、現場の社員が主体的に問題に対応することが求められるため、現場力という考え方が浸透・重視されるようになりました。
現場力の高さは、組織のパフォーマンスの高さに直結します。現場に大きな裁量があり、社員が主体的に行動できる組織であれば、迅速にトラブルに対応し、業務を改善することができます。そのため現場力の高い企業は、同じような業種・規模の他社と比べても業務の質が高く、利益も上げやすくなります。
業種ごとに現場力の意味は異なる
業種によって、現場力として求められる力は異なる場合もあります。例えば、現場力という言葉が用いられることの多い製造業では、現場力は「自主的に業務・製品の改善を行う力」「トラブルに臨機応変に対応する力」であると捉えられています。
一方、直接顧客とコミュニケーションをとる必要がある小売業やサービス業では、「顧客の要望に対応する力」「顧客のニーズを察知する力」が現場力として求められます。
このように、業種によって求められる力は異なることもありますが、「現場における臨機応変な対応力」「主体的な課題解決力」という点が共通してみられます。
企業の現場力は低下している?
従来、熟練した職人による高い技術力により、日本企業は高水準な現場力を誇っていました。しかし近年では、日本企業の現場力は低下しているといわれています。
その原因のひとつとして、コスト削減のための業務外注や社員のリストラ、非正規雇用者の増加が挙げられます。経営のために現場に割くコストが削られた結果、スキルのある人材が失われ、現場力の低下に繋がったのです。
また、企業を取り巻く環境が変化したことも現場力低下の原因です。グローバル化やIT化による技術の変化、また産業構造自体の変化が激しくなり、現場が対応できなくなりました。
現場力を高める方法
業務を可視化してノウハウを共有する
現場力を高める第一歩として、現場全体の業務の可視化を行うことが考えられます。現場で行われる業務を可視化することで、課題を見つけやすくなり、現場の社員は主体的に課題解決に取り組みやすくなります。
また、社員一人ひとりの抱える業務を可視化することで、属人化していたノウハウを共有することにも繋がります。業務上のノウハウを共有・蓄積することで、社員が課題解決の糸口を見つけやすくなり、主体的な行動が期待できます。
ミッション、ビジョン、バリューを共有する
ミッションは企業の使命・存在意義、ビジョンは企業の理想像を意味します。これらを文章化して現場で共有することで、社員一人ひとりが「なぜこの仕事をやっているのか」を理解できるようになります。それにより、社員のモチベーションが向上し、主体的に行動できるようになります。
また、バリューとは、企業内で共有すべき価値観を文章に落とし込んだもののことです。社員に向けて発信するものであり、社員にとっての行動指針となるため、バリューを共有することで社員が現場で行動しやすくなります。
ミッション、ビジョン、バリューについては、次の記事も参考にしてみてください。
ボトムアップ型の組織運営手法を取り入れる
ボトムアップとは、現場の声を重視して意思決定を行う組織運営を指します。現場の声を重視し、ある程度の裁量を与えることで、社員のモチベーション向上が期待できます。
完全にボトムアップ型の運営に移行せずとも、現場を重視した仕組みづくりを取り入れることで、社員の主体的な行動を促せます。
ボトムアップについては、次の記事も参考にしてみてください。
現場での良好な人間関係を築く
現場での信頼関係の構築も、現場力を高めるためには欠かせません。信頼関係の構築によって、チームが協働して課題解決に取り組みやすくなります。
また、主体的に課題解決を行うためには、業務中見つけた課題を遠慮せずに提起できることが必要です。そのためには、信頼関係を築くだけでなく、意識的にコミュニケーションをとる場を設ける、または上司が意見を吸い上げて風通しを良くする、といったことによって意見の出しやすい場を作る必要があります。
いかがでしたか?
現場力は社員の主体的な課題解決を行う力を指し、組織のパフォーマンスを高めるために重要な要素です。
この記事を参考に、現場力の意味や、現場力を高める方法を押さえておきましょう。
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