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メンタルモデルとは?「学習する組織」やUIデザインに重要な要素を解説
メンタルモデルという言葉をご存知でしょうか?これは、心理学だけでなくビジネスにおいても重要な要素です。この記事では、メンタルモデルがどのようにビジネスに関係しているか解説します。
目次
メンタルモデルとは、個人が持っている固定されたイメージのこと
メンタルモデルはもともと認知心理学で用いられている用語で、「個人が現実世界をどのように認識・解釈しているか」という認知モデルを指します。
メンタルモデルは、その人にとって物事の認識や意思決定の前提となる重要なものです。メンタルモデルを持つことで現状を単純化して捉え、モデルに当てはめて考えられるので、思考を効率化できます。
また、メンタルモデルは個人の経験をもとにして形成されるため、育ってきた環境や属している文化によっても異なります。例えば、犬を飼ったことがある人は犬を「可愛らしい動物」と認識しますが、犬に噛まれたことがある人は「危険で凶暴な動物」と認識するでしょう。
ビジネスでもメンタルモデルが重要視されている
「学習する組織」であるために必要な要素の1つ
ビジネスにおいては、メンタルモデルは経営学者のピーター・センゲが提唱する「学習する組織」と深く関係しています。「学習する組織」とは、組織単位で学習と知識の共有を繰り返すことによって、組織全体のパフォーマンス向上を目指す組織を意味します。変化の激しい現代では、継続的な学習と成長によって、環境の変化に対応できる強靭さを備えることが求められます。
メンタルモデルは、この「学習する組織」のディシプリン(学習領域)の1つとして重要視されているのです。ディシプリンとは、「学習組織」を実現するために必要な要素のことを指しており、以下の5つから構成されます。
- システム思考
- 自己実現
- メンタルモデル
- 共有ビジョン
- チーム学習
「学習する組織」については、以下の記事も参考にしてみてください。
メンタルモデルを見直すことで組織の可能性が広がる
「学習する組織」の考え方では、メンタルモデルは組織および構成員が持っている固定されたイメージとして捉えられています。
メンタルモデルは認識や意思決定の前提となるものであり、それ自体が悪いわけではありません。しかし、メンタルモデルが凝り固まってしまうと、現状を適切に把握できなくなります。その結果、思考や行動が硬直してしまい、状況の変化に対応できなくなる可能性があります。
通常、メンタルモデルは心の中に潜在的に存在しているため、環境の変化に対応するには、組織や構成員が共通して持っているメンタルモデルを認識した上で、それを変化させることが必要になります。
UIデザインにおいては、ユーザーのメンタルモデルを意識する必要がある
UIとはUser Interface(ユーザーインターフェース)の略称であり、ユーザーがサービスとやり取りする際に接続、表示、入力などをする方法を指します。
UIをデザインする際には、ユーザーのメンタルモデルを意識する必要があります。ユーザーが持っているメンタルモデルとデザインしたUIの間に隔たりがあると、ユーザーがそのシステムや製品を上手く使えない可能性があるからです。ユーザーのメンタルモデルに即したUIをデザインすることで、ユーザーが新たにUIを理解する労力が少なく済み、システムの利用に対する心理的なハードルが下がります。
例えば、Webサイトやアプリにある虫眼鏡のアイコンは、クリックすると検索ページに飛べると認識されるでしょう。また、文字中のリンクは、色が変わっていたり下線が引かれていたりしないと認識されません。
UIについては、この記事を参考にしてみてください。
メンタルモデルは、個人や組織が持っている固定されたイメージを意味する言葉です。メンタルモデルを意識することは、「学習する組織」の実現やUIのデザインにおいて重要です。「学習する組織」の実現やUIデザインの際には、ぜひこの記事を参考にしてみてください。
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