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バランス・スコアカードとは?特徴や導入する流れを解説します
バランス・スコアカードという言葉をご存知ですか。これは、バランス良く経営管理するための手法の1つです。
この記事では、バランス・スコアカードの特徴や導入の流れを解説します。
目次
バランス・スコアカード(BSC)とは、多面的に業績を評価してバランス良く経営管理する手法のこと
バランス・スコアカード(Balanced Score Card:BSC)とは、財務業績だけでなく多面的に業績を評価し、バランス良くマネジメントする経営管理手法のことです。1992年にハーバード・ビジネススクールのロバート・カプラン教授と、経営コンサルタントのデビッド・ノートン氏によって発表され、日本では1999年頃から導入する企業が増えてきました。
バランス・スコアカードが発表された背景には、企業を取り巻く環境が複雑になり、伝統的な経営管理手法が徐々に機能しなくなってきた状況があります。
バランス・スコアカードの4つの視点
バランス・スコアカードでは、財務・顧客・内部プロセス・学習と成長の4つの視点から企業の業績を評価します。
- 財務の視点
株主などのステークホルダーの期待に応え、財務面で成功するためにはどう行動すべきか指標を設定します。 - 顧客の視点
企業の掲げるビジョンを達成するために、顧客に対してどう行動すべきか指標を設定します。 - 内部プロセスの視点
財務的な目標達成や顧客満足度の向上を目指し、優れた社内プロセスを構築するための指標を設定します。 - 学習と成長の視点
企業のビジョンを達成するために、組織や従業員はどのように成長し能力を向上すべきか指標を設定します。
バランス・スコアカードの特徴
ビジョンと戦略を明確にでき、戦略を具体的な行動に落とし込める
バランス・スコアカードを実行することで企業のビジョンと戦略を明確にでき、従業員や株主といったステークホルダーに理解してもらいやすくなります。さらに、抽象的なビジョン・戦略を具体的な目標や施策へと落とし込めるため、従業員が戦略の実現に向けて行動しやすくなります。
業績をバランス良く評価し、継続的に経営状況を管理・改善できる
バランス・スコアカードでは、複数の視点から戦略を立ててバランス良く業績を評価できます。また、立案した経営戦略の成果を評価し見直せるため、継続的に経営状況を管理し改善することができます。
バランス・スコアカードを導入する流れ
1. ビジョンと戦略を設定する
まず、企業のビジョンやそれを実現するための戦略を検討・設定します。設定する際には、自社の強みや弱み、自社を取り巻く状況などを考慮する必要があります。
2. 戦略マップを作成する
設定した戦略が4つの視点のうちどれに基づいているか明確にします。さらに、視点ごとに戦略目標を絞り込み、戦略マップを作成して因果関係を視覚化します。戦略マップは、ステークホルダーにビジョンや戦略目標を理解させ、価値観を共有するのに非常に有効です。
3. KSF(重要成功要因)を選定する
次に、戦略目標を達成するために重要な経路や必要な具体的要因を分析します。その上で、経営戦略の軸とするべき要素であるKSF(重要成功要因)を絞り込んで選定します。バランス・スコアカードを成功させるには、経営陣から従業員まで広くビジョンと戦略を浸透させなければなりません。そのため、部門ごとにKSFを分析し選定することが重要です。
KSFについては、この記事も参考にしてみてください。
4. KPI(重要業績評価指標)とターゲットを設定する
KSFごとに、測定可能なKPI(重要業績評価指標)を設定します。KPIとは、最終目標に至る過程の達成度を計測するために用いられる指標です。KPIを設定する際には、KPI同士の因果関係を把握することが重要です。さらに、KPIに対してターゲット(数値目標)を設定することにより、客観的に評価できるようになります。
KPIについては、以下の記事も参考にしてみてください。
5. アクションプランを作成する
KPIを達成するために、アクションプランを作成します。アクションプランとは、戦略立案における具体的な計画や手順のことです。
アクションプランについては、以下の記事も参考にしてください。
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