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先入観が思考に影響する「確証バイアス」とは|事例や対処方法を紹介

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確証バイアスという言葉をご存知ですか?確証バイアスは認知バイアスの一種で、自分が持つ先入観に合致する情報を無意識的に集めてしまうといった傾向のことを表します。

この記事では、確証バイアスの内容やバイアスが働きやすい事例、防止方法などを紹介します。

確証バイアスとは、自分にとって好都合な情報のみを無意識的に集め、不都合な情報は無視する傾向のこと

確証バイアスとは認知バイアスの一種で、自身が持つ先入観や仮説を裏付けるような情報を無意識的に集め、自分にとって不都合な情報を無視してしまう傾向のことを指します。

身近な例として、血液型で性格などを判断する血液型占いがあります。「A型は真面目、几帳面」「O型はおおらか、大雑把」といったように、血液型である程度の性格を判断するものですが、血液型と性格の間には科学的な相関性が認められていません。それにもかかわらず、血液型占いが日本ではポピュラーなものであるのは、実際にある程度当てはまった経験があるからだと思われます。

例えば、A型の人が机の上を綺麗に整頓しているのを見た際に、「やっぱりA型らしいな」と思った場合、この考えは「A型の人は几帳面だ」という先入観に基づいた典型的な確証バイアスです。

確証バイアスの問題点

確証バイアスの問題点として最もよくあるのは「ステレオタイピング」です。これは、性別や年齢、学歴や職歴などに基づいてその人についての判断を行うという行為です。

例えば、「この大学出身者は仕事でも優秀だが、これ未満のレベルの出身者は仕事でもあまり期待できないことが多い」といった特定のステレオタイプが一度生じてしまうと、そのステレオタイプを支持・強化する情報ばかりに着目してしまい、これを反証する情報などから目を背けるようになってしまいます。

このように、確証バイアスが生じることで公正な目線が失われてしまうため、確証バイアスにかかっている状態を放置するのは非常に危険です

人事活動で確証バイアスが働きやすい事例

採用面接

採用面接は最も確証バイアスが働きやすい事例の1つです。

面接の最初の段階で感じた印象を無意識に引きずってしまい、その第一印象を裏付ける情報ばかりを集めてしまう可能性があります。

例えば、求職者が転職理由として「新しい分野で活躍したい」と述べたとします。求職者の第一印象が良い場合には、「この人はチャレンジ精神があるな」という評価を下しますが、印象が悪い場合には「またすぐに他の分野に転職しそうだな」といった評価を下す可能性があります。

このように、確証バイアスが働き、自分が抱いた第一印象を正当化しようとしてしまい、その人の評価が歪められてしまう場合があります

人材育成

人材の育成を行う際にも、人事や育成担当者は確証バイアスに陥らないようにしましょう。

従業員の経歴や学歴などの目立ちやすい特徴に引っ張られ、「〇〇大学の出身だから優秀だ」といった評価を下すのは避けなければなりません。このような目立ちやすい特徴によって他の評価が引きずられる現象を、ハロー効果といいます。

学歴などの目立ちやすい特徴は切り離し、先入観を捨ててその人のありのままの姿や仕事ぶりと向き合うことで、その人の能力を引き出すことが可能です。

人事活動で確証バイアスを取り除く方法

360度評価を導入する

360度評価とは、立場の異なる複数の関係者が1人の従業員について評価を行う方法です。関係者の中には取引先なども含まれている場合があります。

一般的には上司によって評価されることがほとんどですが、評価人数が少ないと、確証バイアスの影響を受けやすく正当な評価を得られない可能性があります。

そのため、上司から見た部下の姿だけでなく、同僚として働く従業員や部下からの視点も取り入れた評価を行うことで、確証バイアスを取り除けます。

360度評価についての概要やメリット・デメリットを紹介した記事もございますので、合わせてご覧ください。

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評価基準を明確化し定性的・定量的に評価する

人事活動で確証バイアスを取り除く方法として、評価基準を明確化することは重要です。評価基準を明確化するにあたり、定性評価と定量評価の軸をしっかり定める必要があります

数値目標などは定量的に評価することが可能ですが、成果を出すまでのプロセスや行為は人によって評価がぶれるため、定性的な評価基準も事前に定めておきましょう。

確証バイアスを防ぐ方法

物事を批判的に考える

確証バイアスに陥らない方法として、物事を批判的に考えるクリティカルシンキングがあります。

自分が当たり前だと思っている考えや先入観に対して「その考えは本当に正しいのか?」「この考えは第三者にどう受け取られるのだろうか?」のように、客観的な視点で自分自身に問いかけるようにしましょう

ただし、確証バイアスにすでに囚われている場合、クリティカルシンキングをしようという考えに至らない場合があるため、注意しなければなりません。

クリティカルシンキングについて解説した記事もございますので、あわせてご覧ください。

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第三者の意見を聞く

第三者からの意見を聞くことも、確証バイアスを防ぐ有効な方法です

確証バイアスに陥っていない第三者は、客観的で合理的な意見である可能性が高いです。信頼できる第三者からの意見に対しては耳を傾けやすくなり、自分の考えを見直し、改める機会になります。

しかし、第三者からの意見をもらう際にも、ハロー効果に注意する必要があります。第三者の学歴などの特徴に引きずられては、せっかくの意見も意味がなくなってしまいます。

第三者から意見をもらう際には、その人の目立つ特徴は切り離し、意見が合理的であるかなどの本質的な部分に着目するようにしましょう

確証バイアスがあることを認識する

確証バイアスは誰しもが持ちうるものであることや、確証バイアスに陥った際のデメリットなどを認識するのも、確証バイアスを防ぐ方法の1つです。

確証バイアスの存在を認識しておけば、自分の考えなどにバイアスが働いている可能性を考慮し、客観的に意見を見直すことも可能になります。

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