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【簡単解説】リーダーシップ理論とは|変遷や注目されている理論を紹介

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リーダーシップ理論は、正しいリーダーの在り方についてを研究したものです。リーダーシップ理論を理解することで、自分自身のリーダーとしての資質を向上できます

今回は、リーダーシップ理論の変遷と近年注目されているリーダーシップ理論を紹介します。

リーダーシップ理論とは、組織を成功に導くためのリーダーシップの概念を分析した理論のこと

リーダーシップ理論とは、成功する組織やグループに必要なリーダーシップの概念を分析した理論です。リーダーシップ理論の理解を深めれば、組織を成功に導くために必要なリーダー像を見つめ直すことができます。

リーダーシップの定義

リーダーシップとは、組織の中で指導する立場にある人物が、メンバーを率いて、メメンバーの前に移動、行動や思考を導くことを指します。経営学者のピーター・F・ドラッカーは、リーダーシップは誰にでも身に付けられる能力で、「リーダーシップを『仕事』と見ること」「リーダーシップを『責任』と見ること」「『つき従う者』がいること」の3つだと定義しました。

リーダシップ理論の変遷

リーダーシップ理論は、社会の変化に応じてリーダーシップ理論も変化してきました。

1940年代:特性理論

特性理論は、リーダーに必要な特性や資質に焦点を当てたものです。特性理論では、リーダーには知能、創造力、協調性、社交性など、先天的に備わった能力が共通して必要であるとされ、その特性を持った人が優れたリーダーになると考えられていました。

特性理論では、リーダー自身の特性が重要であり、リーダーシップの結果として生まれる組織の状況や環境には焦点が当てられていませんでした。そのため、成功したリーダーの特性を分析しても、その特性が成功の原因とは限らないことや共通点があるのか不明確であるという点に疑問が残りました。

1940年代後半〜1960年代:行動理論

1940年後半、特性理論に代わり行動理論が注目されました。行動理論では、リーダーの行動や態度に焦点を当てています。行動理論では、リーダーの行動によって、組織の成果が決まると考えられていました。

行動理論の代表的なものに日本の社会心理学者、三隅二不二氏が提唱したPM理論があります。これは、リーダーシップを目的達成や課題解決に関する行動である「P(Performance)」と、集団の維持を目的とした行動である「M(Maintenance)」の2軸に分け、2つの能力の大小によってリーダーシップを4つのタイプに分類した理論です。PM理論では、PとM両方の機能をあわせ持ったPM型のリーダーが望ましいとされています。

PM理論の詳細は、以下の記事をご参照ください。

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1960年代後半〜:条件適合理論・コンティンジェンシー理論

1960年代後半に提唱された条件適合理論やコンティンジェンシー理論では、行動が環境によって違うことを考慮し、リーダーの行動を状況に応じて変えるべきであるという考え方が訴求されました。リーダーシップを社会状況や環境変化に適応させることで、効率よく課題解決につながります。

コンティンジェンシー理論の詳細は、以下の記事をご参照ください。

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1970年代〜:リーダーシップ交換・交流理論

1970年代に登場したリーダーシップ交換・交流理論では、リーダーとフォロワー(チームメンバー)の関係性に注目しました。リーダーとフォロワーの間には相互作用があり、相互依存的な関係性が形成されると、組織の成果が向上するという考えです。

1980年代〜:コンセプト理論

1980年代に注目されたコンセプト理論は、条件適合理論を発展させたもので、ビジネス環境や組織、チームメンバーの状況に応じたリーダーシップをさらに細分化し、具体的なリーダーの役割を定義した理論です。

1980年代〜:変革型リーダーシップ理論

1980年代に登場した変革型リーダーシップ理論は、組織内において変革を促すために、リーダーが持つべき特性に着目した理論です。市場が成熟し始め、時代の変化が激しくなってきたため、リーダーは従来の枠組みや考え方にとらわれず、常に新しいアイデアや視点を持っていることが重要視されました。また、変革型リーダーは、組織内でのコミュニケーションや協力関係を重視し、従業員の能力向上をサポートすることが求められます。

1980年代〜:倫理型リーダーシップ理論

倫理型リーダーシップ理論は、組織内における倫理的な問題に対して、どのように対処するか、リーダーの人間性に焦点を当てた理論です。倫理型リーダーシップ理論では、リーダーの行動や価値観が、従業員にも影響を与えるとされています。倫理的な価値観を持つリーダーは、メンバーからの信頼を得やすく、組織内の倫理的な問題に対処する際にも、的確な判断を下すことができます。

近年、注目されているリーダシップ理論

サーバントリーダーシップ

サーバントリーダーシップは、チームメンバーのニーズや要望を重視し、サポートすることで、パフォーマンスを高めることを目的としたリーダーシップです。サーバントリーダーは、メンバーを信頼し、彼らの発展と成長を促すことに注力します。

サーバントリーダーシップの詳細は、以下の記事をご参照ください。

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オーセンティックリーダーシップ

オーセンティックリーダーシップとは、リーダーが自分自身の強み・弱みを理解し、自分の信念や価値観に従って行動するリーダーシップのことです。このリーダーシップでは、リーダーが自分自身を理解して、自身の価値観を信じて行動することで、メンバーの想いも引き出せるため、信頼関係を構築しやすくなります。組織の透明性を高めたい場合や、チームを成長させたい場合に有効なリーダーシップとされています。

オーセンティックリーダーシップの詳細は、以下の記事をご参照ください。

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シェアドリーダシップ

シェアドリーダシップとは、チームのメンバー全員が協力してリーダーシップを発揮することを指します。単独のリーダーが全てを指示するのではなく、チームメンバー全員が協力することによって、より多様な視点やアイデア、創造的な解決策を生み出し、より良い結果が生み出せます。

シェアドリーダーシップの詳細は、以下の記事をご参照ください。

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